大橋 匠 / Takumi Ohashi
大橋 匠 / Takumi Ohashi
博士(工学)/ Ph.D. in Engineering
技術経営修士(専門職)/ Master of Management of Technology
東京工業大学 環境・社会理工学院 融合理工学系 准教授
エンジニアリングデザインコース
研究テーマ
製品開発において、ユーザのニーズを基盤にアイデアを創出する「人間中心デザイン」が活用される場面が増えてきました。これは、“人”のニーズを満たす解決策の創出には適していますが、近年、デザインはより大きな責任を担うようになりました。例えば持続可能な開発目標(SDGs)が示すように、“社会や地球環境全体”に対する長期的な影響を考慮したデザインが求められます。特に気候変動、高齢化社会、フードロス、教育へのアクセス不足などの「厄介な問題(Wicked Problems)」は、人のニーズを満たすことだけでは解決できません。そこで私たちは、社会文化的トレンドや最先端の科学技術動向をもとに、社会や地球環境全体のあるべき未来の定義し、それを実現する解決策を超学際的なチームで実装していきます。また、その実装過程を厳密に分析することで、デザインプロセスがどのように機能し、なぜ失敗するのか形式知化することを目指します。現在は、畜産、介護、教育、災害対策などの多岐にわたる領域を現場とし、デザイン実践を行っています
以下は、現在の具体的な研究テーマの例です。
畜産
アニマルウェルフェアに配慮した畜産物に対する消費者行動の理解
牛個体管理システムのUI/UXデザイン
畜産農家のスマート技術受容性と課題抽出
介護
高齢者介護システムのUI/UXデザイン
談話分析によるプロダクトの使用時におけるユーザーの「不便さ/不満」を抽出する方法の開発
教育
大学院生向け起業家教育ワークショップの開発
専門性を持った大学院生を起業へ向かわせる先行要因の探索
高校生向け機械学習ワークショップの開発
災害対策
水害避難意図を形成する要因の探索
その他
機械学習を用いた新たなバイオメディカル材料探索
薄膜トランジスタ応用を目指したRFマグネトロンスパッタリング法による二硫化モリブデン膜の形成
所属学会
応用物理学会、日本人間工学会